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小説・アニメ・コミック・ゲーム等、様々な創作媒体についての感想やら何やら、あるいは、永遠に敗北者な日常と思考
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No.295
2010/03/02 (Tue) 05:35:53

賭博堕天録カイジ 和也編 2 (ヤングマガジンコミックス)賭博堕天録カイジ 和也編 2 (ヤングマガジンコミックス)

講談社 2010-02-05
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「なんだっ!! この救いのない話は!! 悪趣味の度が過ぎる!」

■『賭博堕天録カイジ 和也編2』を読了。まあ、薄々予想はしていたけれど、和也の書いた小説、『剣よりも愛』の内容は、妄想ではなく現実、本当にあった話で。父親の兵藤和尊に対して劣等感を抱いてはいても、残酷過ぎる性格は、やはり会長の息子かと思わせる。今回のシリーズは、和也編というだけあって、カイジでなく、和也メインの話が続く。福本伸行作品ではお馴染み、お前の現実(リアル)とオレの現実(リアル)、どちらが正しいかを、和也は確かめようとする。
 和也の言う実験とは、友情の真実を浮かび上がらせる装置を使った「救出」ゲーム。名前の通り、友情を確認するゲームで、参加するのは、日本人、中国人、フィリピン人、というアジアの3人組。つまり、カイジは勝負に参加するのではなく、和也と一緒に3人組の友情を見届ける。自身が参加したギャンブルでは、カイジの切れは鋭かったけれど、傍から見ている立場では、頭の回転が鈍くなっている。和也に説明されてようやく腑に落ちたり、慌てたり、騒いだりと忙しい。これまで何度も修羅場を潜ってきたカイジは、そのつらさやしんどさを、充分過ぎるほどに知っているのだ。ゲームを止めさせようとするのもむべなるかな。しかし、カイジが参加しないギャンブルというのは、ちょっと予想していなかった。「救出」ゲーム終了後、カイジと和也がギャンブルで勝負するのかが怪しい。
 和也の作った、友情確認装置はハイテクなのだけれど(かなり誇張)、小説を原稿用紙に手書きで書いていることに驚いた。いや、こんなところを気に掛ける人はいないだろうけど、金持ちの和也がパソコンを買えないはずはない。内容はともかく、手書き執筆を選んだ和也には脱帽。清書は、帝愛の人間に任せているのだろう。
 帯を見ると、映画の続編が決定したようである。しかし、映像化していないエピソードって、チンチロとパチンコと麻雀で、いくら藤原竜也氏の人気が高いとはいえ、若い女の人たちには、まったく吸引力のない内容になってしまうのでは。あるいは、映画用のオリジナルギャンブルを扱うことになるのか。まあ、原作に忠実に、とことん男臭い映画にした方が、却って面白くなるかもしれない。情報が少ないので、今のところは、観に行くか行かないかの判断は保留で。
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自己紹介:
初めまして。ミズサワです。あの「失われた」90年代に、10代の総てを消費しました。

ミジンコライフ継続中。

ミズサワの3分1は「さだまさし氏の曲」で、3分の1は「御嶽山百草丸」で、残りの3分の1は「××××」で構成されています。

小説・コミック・アニメ・ゲーム・等、媒体に拘わらず、あらゆる物語を好みます。付き合いが長いのは「新本格」作品。卒業論文も「新本格」。論理性よりも、意外性を重視。

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