アニメやゲームが青少年に悪影響を与えるというけれど、オリンピックやワールドカップ、報道番組や教育番組でも、良い影響だけを与えるということはないだろう。それよりも気に掛かるのは、アニメやゲームの悪影響というのが、現実と虚構の区別がつかなくることだと指摘する人たちで。
　『たまごっち』という小型ゲーム機がブームになったころ、ペットが死んだらリセットできるので、命の価値が低くみられるとの発言をされた方がいた。番組を見ていた僕は、この人、現実とゲームの区別がついてないよ、すごいな、と思ったものだけど。恋愛シミュレーションゲームのユーザや、ホラー映画のフリークを例に挙げるまでもなく、このような偏見は多い（現在なら、『ラブプラス』というゲームが当て嵌まるかもしれません）。僕自身、「クローズド・サークル」が好きだけれど、孤島に行きたいとも、密室を構成したいとも、首なし死体を作りたいとも思わない。まあ、作品に触れたあとでも意見が変わらないのであれば、冗談が通じない人なんですね、くらいの冗談を返しておこう（これこそ冗談ですよ）。